不動産業界には、あんこ業者という、売主側と買主側の不動産会社の間に立って取引を仲介する業者が存在します。本来ならレインズがその間にあるので、あんこ業者が入る余地はなさそうです。ところが、あんこ業者はあの手この手で入り込み、不動産取引の必要悪のような存在になっています。…つまり、あんこ業者ってなんだ?
不動産会社の仲介?をする「あんこ」って何者?

隣町の不動産屋のオヤジが、わざわざお茶を飲みに来たんですけど

あー、あのオヤジさんね。いろいろ世話を焼いて、取引にからんで来ようとするんだよね

何をしに来てるんでしょうね

あんことして、関われる仕事を探ってるんじゃないかな

あんこって、なんですか?
売主側の不動産会社と買主側の不動産会社の間に、客も物件も持たない、中抜きを目的で入り込む第3の業者のことを「あんこ」といいます。おまんじゅうの中にいて、外からは見えないことから、あんこと呼ばれています。

売主側と買主側でそれぞれ不動産会社がいるなら、別にあんこがいなくても、取引が成立するじゃないですか?

これまでの恩返しとして無理矢理関わらせるパターン、地元の顔主として関わらせないといけないパターン、両手仲介狙いの偽装で関わらせるパターンなど、あんこが関わるパターンがたくさんあるんだよ
仲介するのは、そのひとつでしかないんだ

あんこ業者はあの手この手で取引に関わり、「中抜き」行為をします。抜きと称して、仲介手数料の一部を持っていくのです。抜きをされるだけ、不動産会社は広告宣伝費を抑えなくてはならず、結果として売主の不利益となります。

不動産業界の闇、深いっ!
どうしてあんこが入り込んでくるの?

でも、レインズを通していれば、あんこが入り込む余地はないですね!

そういうこと。あんこが入り込む余地は、徐々に減っているのが実状だよ
理屈ではレインズがあれば十分なのですが、不動産業界はいまも「人脈」が支配する世界。あんこが活躍する余地がいまも残っています。

それでも、あんこが存続できているのが、不動産業界の怖いところだけどね

どこに入り込む余地が…

両手仲介をしたいとき、あんこに取引先になってもらうんだ。そうすると、レインズに登録した物件は商談中で、ほかの不動産会社は紹介できないよね

その間に、両手仲介の取引を狙うんですね
実在する不動産会社が商談中になっているので、囲い込みがバレにくいわけです。実際には不動産会社同士の競争が起こっていないため、売主としては高額売却のチャンスを逃しているおそれがあります。
不動産業界のしがらみが、あんこを存続させている

あんこを必要悪、便利な存在と考える人もいるよ

必要悪ですかねえ

地元の頑固な地主に土地を売らせるように交渉できる人脈を持ってることもあるよ。あんこを通せば、そういった物件を売りに出せるんだ

ほかの不動産会社に紹介せず、自分で売り出せばいいのでは?

実務をやりたくないんだよー。話だけ取りまとめて、あとは丸投げするんだ

金額の大きい責任の重い取引を嫌って、紹介料だけをもらう人もいるぞ!
地主を大手不動産会社に引き合わせ、「あとはよろしく。あ、手数料(あんこ代)は3分割で頼むよ」と言って、契約の席には座るけれど実務は何もしない。これが、彼らが一番安全に、かつ楽に稼げる方法なのです。

こういったやり取りで貸し借りができたら、全然関係ない取引で紹介料を支払うこともあるよ
あんこが入ると売主が損をすることに…

あんこが入ってると、それだけ取引が面倒になりませんか?
あんこ業者は手数料を分け合える「身内」にしか情報を流さないことがあります。その裏で、もっと高く買ってくれるはずの買い手が排除されているおそれがあります。

あんこの目的は手数料や紹介料だからね。さっさと取引を終えることが第一目的なんだ。高く売りたいという、売主の希望は無視されるね
あんこ業者は「早く成約させて手数料を分けたい」と考えるため、売主に不利な値下げを促す圧力になることもあります。

しかも、責任の所在が不明になって、いったいわないのトラブルも起こりがち
間に入る業者が多いと、どこで情報が止まったのか、変わったのかがわかりません。結局、責任を押し付けられるのは売主になります。

いいことが何にもない!
あんこを排除する3つの方法
あんこ業者を見つけるには、3つの方法があります。手っ取り早いのが、一般媒介契約を利用することです。

ほかの不動産会社とも媒介契約を結んでるから、あんこの旨味がなくなるんですね
レインズのステータス画面を、定期的に不動産会社に送ってもらう方法も効果的です。公開中になっているなら、あんこ業者が情報をせき止められません。

問い合わせのできないステータスにされてないか確認するんですね
ほかの不動産会社に依頼して、自分の物件に問い合わせてもらう方法もあります。やや面倒ですし、対応してくれるとは限らないのですが、うまくできれば効果的です。

売主の知らない「商談中」なら、囲い込みを仕掛けてるってことですね

変な不動産取引に巻き込まれないように、査定はできるだけ複数の会社に依頼しよう。面倒だけど効果的な方法だよ


