不動産会社の査定を受けると、その結果をもとに「価格査定報告書(通称:査定書)」という書類を作成します。査定書には査定価格、物件の所在地・情報、公示地価・路線価などの情報が書かれています。不動産会社が正式に提出する書類なので、信頼できると思うのですが…実はちょっと注意が必要な書類です。信頼できない不動産会社の出す、信頼できない査定書を解説します。
査定書って、そもそもどんな書類なの?

にゃんにゃん不動産の査定書を見たのですが…なんか変なんですよ
査定書とは、宅建業法に基づいて価格の根拠を明示する「価格査定報告書」のことです。物件の査定を行った不動産会社は、どれくらいの価格で売れるか査定書にまとめて売主に提出します。

何が変なの?

査定書に載ってる成約事例が、少しズレてるんです。やたら古い物件だったり、駅から遠い物件だったり。条件の悪い成約事例をもとにして、査定価格を安くしているんですね
査定書には物件の基本情報、周辺の成約事例、市場動向、個別評価による加点・減点がまとめられています。査定価格だけでなく、売却プランや税金の目安などを網羅しているものもあります。

「高値づり」じゃなくて「安値査定」だね。「叩き査定」ともいうかな

変ですよ!安い査定価格じゃ、媒介契約が取れないじゃないですか

いやいや。「他社は契約欲しさに高い査定価格で嘘をついていますが、私は現実(安い事例)を伝えています」というと、信用できそうな気がしない?


嘘つきが、他人を嘘つき扱いするんですか!
安い査定書が提示される背景

でも、安い査定価格で契約したら、安く売る羽目になりますよ。それだけ仲介手数料も安くなって、儲けが減りますよ
不動産会社の儲けは、売買契約が成立したときに支払われる仲介手数料です。高く売却すれば、それだけたくさんの仲介手数料が不動産会社に入る仕組みになっています。

実は、安く売るメリットもあるんだよ

安く売るメリットなんて、ありますか?

それだけ早く売れる!

誰も得しませんよ!

営業マンが得をするよ!売れる可能性が高いから、仕事が楽になるんだ
不動産会社の営業は歩合制なので、できるだけ効率良く売買を進めようとします。高値づりは高い査定価格で媒介契約を取ろうする営業方法ですが、安値査定は売買を早く成立させようとして行われます。媒介契約を取れるのなら、安値査定は非常にコスパの良い営業方法でしょう。
査定書にだまされない!営業マンの嘘を見抜くには

高くても安くても騙される…。査定書って、かなり注意が必要なんですね

たいていの不動産会社の査定書は大丈夫だよ。嘘が横行したら、誰も信用しなくなっちゃうから

なるほど。でも、嘘を見抜くのはちょっと難しそうですね

いや、簡単。複数の不動産会社に査定を依頼すればいいだけ
査定は複数の不動産会社へ依頼することが一般的なので、同時にほかの不動産会社に査定を依頼しても失礼にはなりません。できれば、3社以上の不動産会社に査定を依頼しましょう。
✨ 複数社への査定依頼がもたらす4つのメリット
- 高値づりと安値査定を排除できる 1社だけだと査定価格の嘘を判断できない。3〜5社の査定価格を並べることで、リアルな市場相場がわかる
- 担当者の仕事の早さ、ていねいさを比較できる 同時に依頼することで、メールの返信の早さ、資料の作り込み、質問への回答などから不動産会社の本気度が明確になる
- 多様な「販売戦略」からベストを選べる ネット広告に強い、地元のチラシに強い、買取客を抱えているなど、会社ごとの武器を比較して、自分の物件に最適な手法を選べる
- 交渉の「カード」が手に入る 「A社はこう言っていたが、どう思うか?」と話すことで、担当者からより深い本音などを引き出せる

他社に査定を依頼しないと、むしろカモになるよね

不動産会社、ひどい!

あとは、査定価格の根拠、成約事例を選んだ理由とか、細かいことをチクチク聞いてみるといいよ

すぐに答えられない、ちゃんとした理由を言えない場合は、適当な仕事をしているかもしれないね

査定書って、立派そうな紙に書かれて届きますからね

紙が立派だからだまされちゃうけど、中身まで立派とは限らないからね


